大同心雲稜ルート
(八ヶ岳)
2017年8月5日(土)~6日(日)
自主山行
CL:ハチオ(記) SL:ゆきむし M:ニンニン・アキ
コースタイム
5:00赤岳鉱泉~5:45大同心稜取付~6:20雲稜ルート取付~6:40登攀開始~10:15終了点着~10:30下降開始~12:40取付着~13:40赤岳鉱泉
八ヶ岳エリアの岩壁は冬季を中心に登られているが、大同心は小同心とならび無雪期登攀の対象にもなる数少ない岩壁のひとつである。今回はその中でもっともポピュラーな雲稜ルートに行って来た。
5日の午後に赤岳鉱泉に到着、テント設営後夕食を済ませる。この夜は小屋でマム―ト主催の登山講習会があり、景品が当たるクイズ大会もあるというのでのぞいてみることに。ここでゆきむしが雨に関する問題で見事正解、ポシェットをゲット!
6日朝4:00起床、5:00にアプローチの大同心稜取付に向けて出発。大同心稜の急登を登ること約一時間半で取付に到着。岩肌に大小の岩が半分ほど埋まっているような感じの壁で、ホールドは豊富にある。ただ記録によるとこれを不用意に持つと結構抜けることが多いとの記述があり注意が必要。今回は先行「ハチオ×ニンニン」、後行「ゆきむし×アキ」の組み合わせで行く。トポでは全6Pだが結果的に3P~4Pを繋げていったのでトータル5Pとなった。
1P目:ハチオ-ニンニン
途中に冬季はアブミで越える薄かぶりがあるが、しっかりした手掛かりもあり夏期はフリーで抜けられる。しかし、躊躇してしまいA0で乗り越した。ニンニンはこの手のクライミングはほぼ初めてで数か所テンションがかかったが、経験値を考えると良く登って来たというのが率直な感想。
2P目:ニンニン-ハチオ
一か所微妙なバランスを強いられる箇所があったが何とかクリア。
3P目:ハチオ-ニンニン
草付き混じりの快適なピッチ。アックスで登る冬季はこの草付きが氷付き、いいホールドやスタンスになってくれる。
4P目:ニンニン-ハチオ
正面からカンテに移る右上トラバースルート。ここはロープの流れを考えツインロープ操作で通過。
5P目:ハチオ-ニンニン
核心5ピッチ目は自分はザックの重みもありA1で越えたが後続Pのゆきむしはフリーで抜けてきた、エライ!かぶり気味だがホールドが豊富なので躊躇しないで時間をかけずに思い切って通過してしまえばよかったと反省。
今回は夜半時折り雨がテントをたたく音が聞こえたが当日登攀中は時々ガスがかかったものの、太陽が覗くいい条件で登れた。最終5P目の最中や終了点にいると八ヶ岳稜線上の登山者から良く見える為、時折り声援が聞こえる。もうひとつゆきむし×アキあPはアキが毎度のようにヒ―ヒー言いながらも自力できちんと抜けてきた。
下山は懸垂で下降、一回目は最終5P目のカンテ沿いに下降した。次の懸垂支点も5P目の取り付きと同じ支点を使用するが降りる方向がはっきりしないまま降りたところ、本来のラインではない場所だった。ここで手間取り1時間ほど余計に時間を費やした。下降ルートは何か所かあったが状況を良く確認できないまま下降。ロープの末端10mほどのところで進行方向左に懸垂支点がみえ、そこに届くと思って下降を続けたが届かなかった。登り返すにしてもかなり距離があったので、自分はカムと岩の突起の二か所で支点を作りロープを解除。上にいるメンバーに現在の支点より下部に支点を作ってもらい、そこから懸垂を続行してもらった。他にもう少し状況を知っているルートもあったので、確実にそちらのラインから降りるべきであった。また、誤ったルートを降りた際、怪しいと思った時点で登り返して対応を考えるべきだった。本題からは逸れるが、この件では全員が所有していた特小無線機が非常に役にたった。